琵琶湖でウインドサーファー溺死事故

スポーツに事故はつきもの

事前に、危険予知をしてスポーツを楽しみましょう。

「好きなことをやって死ぬのは本望だ」という人を見かけます。実は筆者もその一人なんですが、死ぬのは勝手だと思います。ただ、残された人たちがその後の処理をしなきゃいけないというのは、なんとも言えません。

むしろ死人に口無しという言葉があるように、何も言えません。いくら好きなことをやって死ぬのが本望だと言っても、死んでからも他人に迷惑をかけてはいけないと筆者は思います。

 

2015年7月17日、滋賀県の琵琶湖で起きた事故について

 

「台風11号は17日、四国、中国地方を通過して日本海に抜けた。気象庁によると、動きが遅く大雨が続く地域もある見通し。京都、滋賀でも死傷者3人が出る被害があり、各地に避難指示や避難勧告が出された。

滋賀県では、高島市今津町の琵琶湖で17日午後4時すぎ、ウインドサーフィンをしていた長浜市新庄中町、会社員金澤弘幸さん(39)が心肺停止状態で発見され、その後死亡した。彦根地方気象台によると、今津町では午後3時43分に最大瞬間風速14・2メートルを観測。高島署は金澤さんが波にさらわれたとみている。」

京都新聞より

 

この事故に関して、疑問点が何点かある

1、ライフジャケットの着用

マリンスポーツをする上で、とても重要なアイテムがライフジャケットである。基本的なライフジャケットは、もし水中で溺れても頭が水面上に浮くように設計されている。

しかし、湖は海と違い比重が低いため人の身体が沈みやすい。もし、被害者が海でのウインドサーフィン慣れているとすれば予想以上に沈み込み溺れた可能性がある。

また、ライフジャケットの着用を怠った可能性がある。

 

2、仲間の存在

一部では、仲間の通報によりと書かれた記事もある。

仲間と来ていたのであれば、いなくなった時点で気づくはず??

筆者は、一人で来ていたのではないかと思う。一人でのウインドサーフィンは、リスクが大きいことがこの事故よりわかる。

 

3、瞬間最大風速

最大瞬間風速14・2m/sとあるが、これは、台風の日にしては弱いと思う。むしろ、これくらいなら台風ではなくても吹く風で、本当に上手い人なら乗る風である。

当日の天気図を見てみましょう。

2015年台風11号天気図

17日には、温帯低気圧に変わっていることから、経験者ならウインドサーフィンをやりに行く可能性は大いにある。ちなみに、当日の平均風速は5〜8m/sであった。ウインドサーフィンをやるには、最適な風域である。

 

4、湖における波の発生

湖でも風が吹けば波は起こる。波の発生原因は風。そして、風が吹き抜けるだけの広い水面。

条件が揃っているので、波は発生し、波によってボードが弾かれ、転覆の可能性は大いにある。

 

5、水温

夏前の気温ということで、最高気温26度でだいぶ暖かい気候である。しかし、湖の水温は予想以上に冷たくなっているので、気を付けなければならない。おそらく、ウエットスーツを着ていたのではないかと思われる。それでも、低体温症の危険性は大いにあると考えられる。

 

まとめ

1、マリンスポーツをする上では必ずライフジャケットを着用しましょう。

2、できるだけ仲間と海や湖に行くように心がけ、連絡を密に取り合いましょう。

3、前もった天気図確認や気象の変化には十分注意するようにしましょう。

4、その土地の地形や吹く風の傾向などを知りましょう。

5、湖は、海と違って比重が小さかったり、水温が低かったりするので、しっかり頭に入れておきましょう。

 

以上。

 

最後に

この疑問点は、あくまでも筆者の見解であって、実際と異なる可能性はあります。違うところがあれば適宜修正を加えていきます。

 

起こってしまった事故に関しては、ご冥福をお祈りいたします。

こうした事故から、学ぶことでスポーツの楽しさも危険も知りましょう。

ウインドサーフィンは時として、危険なスポーツになりうります。しかし、ルールをしっかり身に付け、知識のある友人やインストラクターと共に行動するように心がけましょう。

 

安全で、楽しいウインドライフを送れますように、これからも情報発信していきます。

 

 

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